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ウラロジの日陰者

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  • 04/27/18:59

11.30.20:53

縁側に座るじいちゃんのような

縁側に座って庭をゆったり眺めるおじいちゃん。そのひざには猫、あるいは隣に可愛い孫。


うちのじいちゃん家は木造の割りと古い家なのですけど、その庭に面した廊下に安楽椅子があって。
じいちゃんが元気だった頃、よくそこに座っていたのを覚えています。
じいちゃんと縁側と庭。どうしてそんなイメージが確立されたのかは分かりませんが、何故か違和感の無い情景です。

今回行ってきた葛飾区の銭湯の『日の出湯』さんは、まさにそんな庭先でゆったり時を過ごすようなおじいちゃんのような銭湯という印象です。今回で二度目で、初めて行ったのはたしか一昨年の2月だったと思います。ちょうどバレンタインの時期で、番台のおばあちゃんにチロルチョコを貰ったのを覚えているので。
堀切菖蒲園の住宅街の中に、古びた煙突が一本立っていて。
建物に入ると、なんだか動物の匂いがして、どういうことかと思ったら、脱衣場の中に猫がたくさん、我が物顔で歩いていて、暖房の上に陣取っています。

内装は本当に年季が入っているというか、かなりくたびれていて。

木製の梁もボロボロ。水道の配管もボロボロ。蛇口はレバーを押すタイプでそのレバーはガバガバ。
おまけに蛍光灯が少ないために、浴室はかなり暗いのですが、でもね。

不思議とここ、活気に満ちてるんですよね。
隣の女湯の方からは、「こんにちわー」という声がしきりに聞こえてきて、終始楽しそうな談笑が響いてくる。地域のコミュニティーとして、かなり有効に働いているみたいです。

床のタイルはモザイクタイルの一種なのでしょうか。青いタイルの破片を無造作に敷き詰めたような感じのちょっとオシャレなもので、ところどころに貝殻やカニをかたどったものが混ざっています。これね、小さな子と入りに来て、カニのタイルとか探して回ったら子供喜ぶんじゃないだろうか。
浴槽の底面もモザイク画になっていて、魚なんかが泳いでる姿が描かれています。

談笑の活気と可愛い孫を迎え入れるような遊び心。そして猫。
ここって、おじいちゃん家みたいな銭湯だなと僕は思いました。
むしろ最初に書いちゃいましたけど、この銭湯そのものが、縁側で猫を抱いてゆったりと街の時間の流れを見守り続けるおじいちゃんのようです。

古いモノは、いずれ無くなってしまうけれども。
どうかそこに息づく心根だけは、無くならないでほしいと。
そんな願いを抱く銭湯でした。
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